あれが、こんなふうに...



アジアの国々やインドにある鍛冶屋さんに苦戦を強いられている
メキシコの鍛冶屋さん、テラコッタ鉢やタイルの工房と同じように
競争に負けて廃業してしまったところも多いのですが、まだまだ
元気に物づくりに励んでいる工房も沢山あります。
そんな鍛冶屋さんはメキシコ各地に散在していますが、
グアダラハラ周辺には今でもいろいろな工房が集中しています。

今では顔見知りになった鍛冶屋さんが数件あって、
上の写真のように作り溜めして無造作に奥の方に置いてある
完成品や仕掛品を「ちょっと見せてね!」というような感じで
自由に見せてもらえるようになっています。

これは、薄い鉄板を溶接して作られた星形のオブジェが、
枠だけの棚に積み上げられている様子です。
なんかもう捨て置かれたような感じですが、なんとなんと
これが下の写真のようになるのだから驚きです。

グアダラハラのダウンタウンにあるレストランですが、
吹き抜けの天井から沢山のオブジェが吊り下げられ
テーブルに星が降ってくるような感じが演出されています。


シンプルなランプ

これまでにご紹介したアイアンのランプと比べると、かなりシンプルなデザインですが、
こんなお屋敷のような外観にも控えめながらしっかりとした存在感があるなぁといった
印象でした。僕の好きなサンミゲルの町で坂を登り切った角にあるお屋敷です。

丸棒一本、両端をハンマーで叩いて曲げただけの造作なのですが、ついつい凝ってしまい
がちなのによく我慢したなぁという感じです。"過ぎたるは及ばざるがごとし"って言われ
ますが、技量のある人ほどついついやり過ぎてしまうことも多いんじゃないかと思います。



日本の工業技術も進化し過ぎてそこから生み出される製品もガラパゴス化などと
言われる始末。生活も含めて、少しシンプルな方向に舵を切るタイミングなんじゃ
ないでしょうか。いろいろなシーンで立て直しが必要な時期なんでしょうね、
いまの日本は。
外国に行ったり暮らしたりして思うこと、日本のような国は他にないということ。
ただ、それが少し崩れつつあるのが心配の種です。

やっぱり立ち止まってしまう

仕事と言いつつ私用や休養も兼ねて6月の中旬からメキシコへ行っていました。
今回も最初の訪問地は、メキシコシティーでした。
セントロと呼ばれる地区の周辺には古くからの市場(メルカド)や問屋街も多くあって、
地方から多くの小売商達が商品の仕入れに来ていつも賑わっています。
そういう場所なので、そういう人達を狙うスリや盗人の類も多く、現地の人でも被害に
会うこともあるので、数人のグループで行動することをお勧めします。

そんな、ちょっと危険な場所ではありますが、歴史的な街並には、ところどころに
見所のあるものが存在しています。
この古い教会のアイアン製のフェンスにやっぱり足を止めてしまいました。
部材が溶接によって接合されていないので、全体的に微妙な感じで不揃いなところが
特に良い感じで、名も無い職人さん(きっと当時は名の有る職人だった?)が、金床で
鎚を打っている様子さえ見えてきそうな気がしました。



下の写真に写っているバスケットも今なら丸鋼や角棒を束ねて一気に捻って作って
しまう工具があるのですが、これはどうやら錬鉄を叩いて丸くしながら一本一本成型
して作ったのではないかと思われるような仕上がりです。
こういう仕事を見るのは、日本の古い木造建築を見るのと同じくらい感動します。

一見、重厚だけど

この面格子、実は前々から紹介したいと思いつつ、写真が地味でフォルダーの
なかから見付けだせないでいました。

石造りの建造物とのコンビネーションで、随分と重厚さが増してしまったような
印象があるのですが、実は単純なパターンの連結でできているアイアンの面格子。
日本でもよく見られるようにパターン化されたデザインではあるのですが、何か
が違う。違うように見える...。では、何、なんだろう???

決定的に違うのは、やはり材料の質感だと思います。
確かに自然石とのコンビネーションで重厚さが増すとは思いますが、
日本では主に大手メーカーがアルミを使ってこのような造作を製造しているのに
対して、メキシコでは無垢の鉄材を使用して、ひとつ一つ手作りでパーツを作り
それをまたひとつ一つ手作業で溶接していくという工程を経て作られます。

無垢の鉄と人の手で作り上げられた物の持つ存在感というのは、目に見える形で
現れるのが実感として感じられますね。

駄菓子屋さんの軒先

前回に続いて軒先のひさしを支えるアイアンの造作です。
とは言っても、前回のものは高級品を扱うショップの前にあったひさしで、
今回のものはそれとは対照的に民芸品の町トナラ-Tonala-にあった駄菓子屋さん
の軒先にあったものです。

メキシコシティーの歴史地区ならいざ知らず、こういう場所でこういう造作に
出会ったとき、本当の鉄の文化というのを感じます。
前にこのブログで工事用異形鉄鋼を使った面格子が設置された日本の例を紹介
しましたが、この駄菓子屋さんのものは無垢の角棒を使用して、エンド部は
ハンマーで叩いて仕上げています。

塗装とかひさし全体を詳細に見ると大雑把で、それはそれご愛嬌なのですが、
ことアイアンの支持金具に関して言えば、なかなか良い感じです。

プロフィール

TequilaMasa

Author:TequilaMasa
いつしかメキシコのハンドクラフトが人生の相棒になっていました。

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