Posada -ポサーダ-

メキシコに初めて足を踏み入れたのは、1982年9月でした。
着いて数日すると独立記念日の休日があって、右も左もスペイン語も分からなかった
当時、どうして休日なのかさえ分からなかったほどにメキシコに関する知識はありま
せんでした。何が何だか分からないまま、モンテレイ、エルモシージョ、ラピエダ、
グアダラハラ、ハラパなどなど、西に東にといったぐあいに次々に出張の連続で、
当時暮らしていたメキシコシティに戻ったのは既に年の暮でした。

メキシコで年の暮と言えばフィエスタの季節。みんながポサーダ、ポサーダと口々に
言っているので、ポサーダ=フエスタなんだと得意の耳から独学スペイン語辞典に
加えていました。言い訳になるのですが、ポサーダというのは、実際何も知らずに
参加しているとホームパーティというか宴会そのものにしか見えませんでした。

そのうちメキシコ各地を出張や旅行で出掛けると、"ポサーダ XXX"というような
名前のホテルが多いのに気付きました。"ポサーダ=フィエスタ"だと辻褄が合わない
ような気がして辞書を引いてみると"宿"となっていました。なるほどポサーダには
宿という意味もあるのか、とその時点ではそれ以上のことは考えもおよびませんでした。

数年後、グアダラハラの友人トーニョーの姪っ子が、15歳のお祝いをするという
ので、招かれてミサに出掛けたのですが、その教会内部の壁の高いところに大きく
ローマ数字が並んでいたので、トーニョにあのローマ数字には何か意味があるの?
と聞いたところ、あれは聖母マリアがヘスス-Jesus Christ(イエスキリスト)-を
生むために"ポサーダ"-宿-を求めて一軒、一軒、訪ね歩いた一日、一日の数字だよ
と、つまりキリストが生まれる日までの日数だと、かいつまんで説明してくれた。

この話を聞いた途端、目から鱗というか、暮のフィエスタ-宴会-の本来の意味が
ようやく分かった瞬間でした。カトリック信者なら誰でも知っているようなこと
でも、クリスマスと言えば、街に酔っ払いが増える日だというような認識しかない
ような当時の俗な日本人の僕には新鮮な発見になりました。

ポサーダ-Posada-、なかなかいい響きで、好きな言葉のひとつです。
この写真は、グアナファトを訪れたとき泊まった宿-Posada-で撮ったものです。

comment

⇒ 宿  byカイマン (URL)  at2010-12-22 09:18 X

私もメキシコのナシミエントの飾り付けを見るまでは、イエスの誕生ってのは、どうしてももみの木とトナカイのイメージでした。 でも、ド田舎の商人宿(カサ・デ・ウエスペデス)を泊まり歩き、鍵のないドア、便座のないトイレを体験したおかげでポサダが実感をもって想像できるようになりました。

⇒ Re: 宿  byTequilaMasa (URL)  at2010-12-22 23:15 X

> カイマンさん
本来のポサーダではなくフィエスタの方のポサーダでは、ピニャータが欠かせないですね。
ここのところ年の暮にメキシコを訪問する機会がないので、残念ながらピニャータの写真がありません。
もしピニャータの"da le, da le, da--le"の様子など、撮影されるような機会があれば、貴ブログでご紹介していただければ嬉しいです。
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Author:TequilaMasa
いつしかメキシコのハンドクラフトが人生の相棒になっていました。

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