ロマンス、それから -その3- ナタール-Natal-のトビウオ漁

ブラジルのレシフェを拠点にした旅の第3弾、今回は少し北へ行った
リオグランデドノルテ州のナタール-Natal-での想い出です。
数日前のエールフランス機の事故は、ちょうどこのナタール沖の海上
くらいじゃないかと思います。

これまでの旅は、エビ資源の調査だったのですが、ここナタールでは
トビウオの調査でした。交渉して地元の漁船に乗せてもらい、トビウオの
漁に同行させてもらいました。真の目的は、トビコ(トビウオの卵)だった
のですが、トビウオの漁獲量からトビコもまとまった量が期待できるか
どうかという判断のためでした。

小さなエンジンを載せたボートと板状のボートの2艘を使ってタオル状の
網で魚群を囲うというものですが、なんとも原始的で網を入れて完全に
魚群が包囲されるまでボートの操船にかかわらない人が海に飛び込んで
網と網の隙間から魚が逃げないようにバシャバシャとやるのです。
そんな方法でも予想以上のトビウオが獲れるので、ある程度の資源量が
あることが分かりました。

ここまでは、リポートのようなことを書きましたが、この小さなボートで
沖合へ行くのは大変なことでした。行きは、まだ元気だったので、海面に
浮いていた小さなイカを手づかみで獲って、漁師さんに"食べる?"って
聞いたりして遊んでいました。もちろん、彼らは"生で食べるのか?"と
悪魔じゃないのかと言わんばかりでしたが、目の前でパクリとそのイカを
食べると、驚異を通り越して、驚愕の表情をされてしまいました。

本当に大変なのは帰りでした。岸に帰るまで半日近く掛かるのですが、
海が少し荒れて気温も下がっていました。漁師さんたちと同じように
水着と半そでのTシャツ姿だったので、もう死ぬかと思うくらい寒くて
それを何時間も耐えなければならず、エンジン横の小さな魚槽にうづく
まって、普段は耐えられない燃料の臭いも我慢して、エンジンの温もり
が唯一の頼りでした。もう30年も前のことですが、今でもそのときの
厳しかった状況は、はっきりと覚えています。

ここナタールでも2週間程度を過ごしましたが、ここも前回のTutoiaと
同じように寝るのはベッドではなくハンモックでした。
ある日、地元の人にカレーをご馳走しようと思い、肉を調達して欲しいと
伝えると、分かったと言って話していたときに直ぐ後ろにいた数匹の
ニワトリのうち一羽を捕まえて、クビをクルクルっと回して、あとは
お湯をかけてバリバリと羽をむしり取って、ハイって感じでした。
とにかく、一瞬のことで全く呆気に取られてしまいました。
また、ヤシの実の水が飲みたいと言えば、小さな少年が素手でスルスルっと
高い木に登って取ってくれるし、本当に新鮮な体験の連続でした。
少年達には、あとでお礼にと、村に来ていた移動遊園地へ招待して
観覧車などでワーワー騒いだことを思い出しました。

少し見づらい写真ですが、沖に停泊しているボート群がトビウオ漁のもの
です。一艘のボートに3人か4人が乗り込み沖へ出漁します。
本当に小さなボートで風除けさえありません。


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Author:TequilaMasa
いつしかメキシコのハンドクラフトが人生の相棒になっていました。

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